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現役合格した私が語る教員採用試験合格の心得

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私は元公立中学校教員で、後輩や教員志望の皆さんの教採対策指導をしてきました。

今日は約半年後に行われる教員採用試験の対策について、教採一発合格した私がお話しします。

面接編は後日アップします。

  

 

教員採用試験とは

教員採用試験(教採)とは、名前の通り教員になるための試験で、公立小中高の採用試験は毎年7月〜9月頃にかけて行われます。一次試験から面接や専門教科の試験を行なっているパターンや、一次試験は筆記試験のみのパターンなど様々です。

 

試験日程は都道府県、校種ごとに違い、一次試験が同日開催されいると重複して受験できません。近くの都道府県では同じ日程に開催し、出願時に選択しなければならない場合もありますが、試験日が2日間定められていて1日だけ重複している場合は、予めどちらにも出願し、日程が分かってから選択するか、運良くどちらも受験できる場合があります。

 

一次試験で定員割れしたり、二次試験終了時点で更に採用の必要性がでてきた場合は二次募集がかかることがあありますが、基本的に採用試験は年一回です。また、試験は基本的に一次試験と二次試験があり、どちらも通過して初めて次年度に採用されます。

 

当たり前ですが、教採受験年度内までに教員免許状を取得していることが採用の条件になりますので、卒業年度に教採を受ける人は単位が足りているか大学内のサポートデスクや教務課で確認しておきましょう。せっかく受かったのに採用が無効になる可能性もあります。

 

また、講師経験を加味されて一次試験が免除になる講師枠での採用もありますが、面接などで求められるスキルが少し変わってきます。今回は一次試験から受ける場合について書いていきます。

 

いつ頃から対策すべき?

教採の対策は、筆記・面接・専門教科(実技)の3つに分かれます。まずは自分が受ける試験の一次試験、二次試験の試験内容をそれぞれ確認しなければなりません。それによってどの時期に何を勉強し始めるべきか変わってきます。

 

早くから勉強し始めるに越したことはない、と言われたりします。もちろんそれも間違っていませんが、教採を受ける人の中には教採前の前期に教育実習がある人もいると思うので、今何が必要かを把握して、計画的に進めていくことをオススメします。

 

私は教採4ヶ月前の3月から対策を始めました。1月頃から取り組んでいた人もいましたが、長期休み中の2〜3月が一番余裕もあり、落ち着いて開始できます。4月に入ると、論文や授業などで慌ただしくなりがちですので、それまでに始めていきましょう。

 

教材の選び方

まず、筆記試験のない教採はありませんので、筆記試験対策の教材を揃えましょう。主に、一般教養と教職教養の2つの分野に分かれます。一次試験でどちらからも出題されるのか、一次試験、二次試験で分かれているのか、片方からしか出題されないのか、まずは受けようとする問題の出題範囲を把握しましょう。

 

一次試験でどちらの分野からの出題もある場合は、両方のテキストを揃えましょう。河合塾ライセンススクールや東京アカデミーなどが行なっている教採対策講座に通う場合は、そちらでテキストも準備されることが多いので、その教材で十分です。

 

一次試験が7月頃、一次試験の合格発表が8月で、二次試験は8月後半〜始まるところが多いです。なので、7月の一次試験後に時間がとれそうな人は、二次試験対策は一次試験終了時からもある程度時間があります。しかし、二次試験は面接や専門教科の比率が高くなるところも多いので、どちらも出題される場合は同じタイミングで始めましょう。

 

教材は、まとめなどまず自分で読んで勉強できるページと、確認問題や実践問題など問題形式のページがあるものを選びましょう。何冊もやる必要はありません。内容を一通り網羅していて、問題のページがあるものを一冊完璧にすることが大切です。

 

最低でも問題集を2週はできるペースで勉強を進めましょう。特に教職教養は、勉強して初めて聞く法律や用語もあると思うので、何度も読んで解いて覚えましょう。この時、解答に書いている解説がかなり役立つので、解説がしっかりしているものを選ぶのもポイントです。

 

また、時事問題などを扱っている教採用の雑誌(教員養成セミナー、教職課程など)に載っている予想問題や、模試なども、教材としてはかなり使えます。特に模試は問題が良質なので、多くの問題に触れるために早めから受けて解き直しをするとかなり有効活用できます。

 

出願時期

4〜5月頃が出願時期ですので、試験日の2ヶ月前くらいということになります。複数箇所受験希望する人は、試験の傾向と試験日を確認した上で早めに資料を取り寄せましょう。この時点ではエントリーシートの提出は必要ない場合がほとんどですので、必要書類を丁寧に書いて、念のためコピーをとっておきましょう。

 

この時点で受ける地方自治体や校種を決めきれない場合は、とりあえず申し込みだけしておいても構いません。学生の方は、4年生になって授業が減るので周りに聞くタイミングがなくて出願に間に合わなかったり、書類に不備があったりすることも多いので、ここは慎重に準備しましょう。

 

筆記試験をあなどらないこと

近年、人物重視の傾向があり、面接の点数が上がってきています。しかし、筆記試験の点数が悪すぎると足切りで落とされることもあります。計画的に準備して、期日に間に合わせましょう。

 

次回、専門教科、面接対策についてお話していきます。