ブロガー兼フリーランスエンジニア、やまもとりゅうけんの妻のさきです。
旦那の収入は月7桁を下回ることはなくなりました。
私が結婚した時、旦那はブログはもちろんやっていませんでしたし、派遣社員としてエンジニアをやっていました。
取り入れていたものも収入も大きく変化しましたが、今日は旦那がフリーランスエンジニアになる過程で私がしてきたことをお話したいと思います。
まず疑ってかかる
「フリーランスになるわ」
ある日旦那がそう言い出しました。
「え、それって仕事なくなったら即契約切られるんじゃないの?不安定すぎ」
当時結婚して東京に住んでいた私たちは、余裕のある生活をしていた訳ではありませんでした。私も働いていましたが、教師を辞めて東京へ出てきたばかりで、家賃や物価の高さに収入がついていかず、急に仕事をやめられたら困るというのが本音でした。
「無理。フリーランスの人にちゃんと話聞いてからにして」
まずは反対(というか禁止)しました。嫁ブロックってこのことを言うんでしょうね。一見旦那の決断を邪魔しているように見えるかもしれませんが、私が反対しないと誰も反対しないのも事実です。本当にやりたいことなら外堀固めて私を納得させるだろうと思ってそう答えました。
旦那は着々と準備を進めていたようでした。フリーランスエンジニアの就職に詳しい人や実際にフリーランスで稼いでいる人に話を聞きに行き、フリーランスエンジニアになるために必要なスキルとスキルシートの書き方を学んできました。
「今の職場いつやめよかな」
「この案件良さそう」
などと、フリーランスエンジニアへの転職に熱意を注ぎ、日々得た情報を報告してくるのでした。
「え、まだ許可してないし。そもそも税金とか大丈夫なん?」
この頃、フリーランスエンジニア未経験の旦那に何を聞いても力強い答えが返ってくるわけはなく、頼りない返事が返ってくるだけでした。
そんなある日、旦那の知り合いで、かつてフリーランスエンジニアの派遣事業をやっていた人の元へ連れて行かれました。そこで、私が持っていた疑問を全てぶつけました。質問内容は主にフリーランスエンジニアになることによるリスクについて。
IT業界にも詳しく、過去の事例を多々知っているその事業家の方は、私の質問に片っ端から答え、不安を払拭してくれました。同時に、私の目の前で旦那への留意点をレクチャーしてくれました。まだ半信半疑でしたが、ようやくフリーランスもありかな、と思い始めました。
旦那が勝算なしに新しいことにチャレンジしようとしているとは思いませんでした。しかし、「やってみようかな」では何事も上手くいきません。「何が何でもやる」という意思があれば行動に反映されるはずなので、まず反対したんですね。
私は何か新しいことをする時に反対してくれる存在って大切だと思うんです。例えば、起業するとか転職するとか、転機を迎えようとすると、一つのお決まりパターンとして親が出てきますよね。私も教師を辞める時親に大反対されました。
でもそれがなかったら、何が原因で今後どうしていきたいのか、整理できていないまま決断してしまう人もいることだと思います。反対されてもなお、貫きたい思いがあってこそ新しいことにチャレンジする価値があるんです。
旦那がフリーランスに転職する時も、少し時間をかけて反対意見や考え得る限りのリスクを挙げ、納得できる答えが得られるまでGOを出しませんでした。それができないなら、その程度の願望だということです。
あなたの家族や大切な人が変わろうとしている時、愛を持って反対してあげましょう。まずは誰かが疑ってあげないと、本人は気づいていない落とし穴もあります。そして、言いたいこと言って疑問が解決されたら全力で応援してあげましょう。
「どうせやるなら本気でやって」
自分でやりたいと言って始めたことなのに、中途半端に取り組んでいる姿を見るとイラッとしますよね。時にはあんなに燃えていたのに
「やっぱり向いてないかも。辞めようかな」
とか言う人がいますが、まだ本気出してないやん!と言いたい。何事も、続けるのも辞めるのも本人次第ですが、周りに「頑張ります」宣言をしておいて、たいして結果も出ていないのに簡単に辞めるって私はカッコ悪くてできません。
旦那は辞めるとは言いませんでしたが、初めから順風満帆ではありませんでした。スキルの壁や案件継続の可否に振り回されたりして、あんまり感情を表に出しませんが、気弱になっていると感じる時期はありました。
ITのことが何も分からない私にも、旦那が感じるめんどくささやもどかしさは理解できました。言うこと言って納得したし、応援したい気持ちは山々でした。
しかしここで
「大丈夫?しんどかったら少し休んだら?」とか
「そんなめんどくさい職場辞めて他探したら?」
などと私まで弱気コメントをしたところで、本人のプラスにはならないと思いました。辞めたければ自分で決めて辞めればいいと思うけど、やると決めたからには誠意を見せて欲しいと思いました。
「どうせやるんやったらもっとちゃんと学んでスキル身に付けたら?」
そうエールを送っていました。
自分も知識を取り入れる
私自身は専門分野も全く違い、旦那の関わる業界のことは何も知りませんでした。でもこのままだとかけられる言葉もなければ、旦那の立場を理解することもできないと思いました。
そこで私は、エンジニアについて、フリーランスで働くことについて、旦那の会社のことなど自分なりに調べました。インターネット上でも大体のことは調べられますし、旦那の友達のフリーランスエンジニアにも会って話を聞きました。
100%理解する必要もありませんが、フリーランスエンジニアにとってネックになるポイントくらい分かっていないと、リスク回避ができません。当初知ろうともしなかった旦那の仕事のことや職場のことを旦那に聞いたりもしました。
そしてフリーランスエンジニアは、職場の環境によっては非常に働きにくい場合があることが分かってきました。ということは、あまりにもストレスフルな会社に出向した場合は、環境を変えなくては働きづらい立場だということだと理解しました。
そう理解してからは、旦那が案件を変えることにも寛容になりました。予想できていれば焦ることも批判することもありません。口出しするために知っておくのではなくて、これから起こることを予測するために知っておくのです。
旦那が困った時のため、自分自身が変化についていくために、ある程度旦那の仕事について知識を持っておくことはお互いにとって必要です。
活躍を期待する
自分の活躍を期待してくれている人がいると人って頑張れるんです。近くにいる家族がその可能性を信じ、応援してあげないとできることもできません。
新しいことを始めた本人だって、上手くいくか分からないこともあります。その時に周りがどれだけ信じてあげられるか、これは子育てにもよく似ていますね。家族が支えになる時というのは、本人に期待し続けている時です。
一緒に物事を見つめ、エールを送り、支える側も理解し、期待し続ける。「稼いで来い」と言うよりずっと大切なのは姿勢なのです。