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現役合格した私が語る教員採用試験合格の心得〜面接編〜

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前回の教採対策に引き続き、今回は面接についてまとめていきます。

コツさえ掴めば筆記より面接の方が簡単です。

その理由と攻略法についてお話しします。

 

 

個人面接と集団面接

教採で用いられている面接は、個人面接と集団面接があります。一次試験は受験者も多いので、集団面接を用い、二次試験で個人面接を行う場合もありますが、近年人物重視の傾向にあるため、一次試験からどちらの面接も取り入れている場合があります。

 

質問内容やテーマは大きく変わりませんが、集団面接では集団討論をさせられる場面があったり、他人の意見に耳を傾ける姿勢が求められたり、挙手制で発言する質問の場合があるため、発言内容以外に、自主性・協調性・積極性なども評価対象になります。

 

面接では、試験官の言い回しに多少違いがあっても、聞かれることは大体決まっています。このテーマが話題になったらこの話を出す、というパターンをいくつか作っておけば、質問に対する答えはスムーズに言語化することができます。

 

一般企業と違い、配属先によって仕事内容が大きく異なるということがないので、勤務後にどんな仕事をし、どんな困難が待ち受けているか予測しやすい職業です。学校現場でどう自分を生かすか、どんなところが教員に向いているか、予め答えを考えておきましょう

 

面接対策①

まず、過去にどんな質問がされてきたかをチェックしましょう。教育大学だと受験した先輩からのデータを元に教材を作っていたりするので入手できる場合もあるかもしれません。インターネットや市販の教材でも面接の質問集を見つけることはできます。

 

いくつか目を通してもらうと分かると思いますが、どれも同じような質問が掲載されています。例えば

 

あなたの長所は?

なぜ教員になろうと思ったのですか?

あなたのどこが教員に向いていますか?

 

などの質問は全て同じカテゴリーの質問です。

長所=自分が活かせるポイント=教師に向いている点

なので、上記の3つの質問には全てこの答えを織り交ぜればOKです。

 

面接時の質問は、このようにカテゴリー別に分けることができるので、こういった質問の時はこの話をしよう、ということさえ決めておけば、聞かれ方が多少変わっても慌てなくて済みます。カテゴリーごとに答えを考えておけばいいので、質問の数全てについて用意する必要はありません。どんな質問があるか、自分で確かめましょう。

 

面接対策②

質問内容を把握したら、まずは片っ端から答えを考えましょう。当日試験官は「30秒以内で」「60秒以内で」「10秒以内で」などと時間指定をしてくる場合があります。特に私の時は「残り時間が短いので10秒以内で」という条件付きの質問がありました。

 

しかし、基本的には1分を目安に答えを考えておけば大丈夫です。指示がなければ1分以内(50~60秒)でと考えるといいでしょう。文字数にすると400字くらいになります。それぞれの質問に対する答えをまずは書き出していきます。

 

なかなか400字に到達しない人も、すぐに超えてしまう人もいることだと思います。面接では、相手に分かりやすくある程度ゆっくり読むことが大切なので、これ以上の文字数を1分以内に読もうとすると早口になってしまいます。

 

短すぎてしまう人は特に以下のことを意識して400字程度にしてみてください。

 

①初めの文でテーマに対する答えを述べる

②その理由など

③実体験から学んだこと、エピソード

④今後どうやってそのスキルを活かすかなどの抱負(まとめ)

 

この構成で考えると誰でも400字程度の文章は書けます。長くなりすぎた場合は無駄な表現を省いていきましょう。ちなみに、②③はどちらも含める必要はなく、どちらか一つで字数が適当になればOKです。

 

先ほど面接対策①で挙げた質問に対する答えの例を以下に書いてみます。上記の色分けと対応しています。先述したように、②③は大きな分け隔てがないので同じ色で分けています。

 

私は周りから明るい性格だと言われることが多く、前向きなところが自分の長所だと思っています。

これまで、長く続けてきたピアノでは、思うように結果がでないことも多く、何度も悔しい思いをしてきました。その度に、落ち込んでいても何も始まらないと思い、次は何を変えていけばいいかということを考え、また目標に向かって努力してきました。

その努力の結果、日本ピアノコンクールで中学1年生の時に全国1位、大学2年生の時に全国3位に入賞することができました。

これらの経験のおかげで、何事もすぐに諦めず、うまくいかない時こそ前向きに明るく振る舞うことができる力を培ってきました。

教員になっても、努力することを忘れず、持ち前の明るさと打たれ強さを生かして精一杯頑張っていきます。

 

以上で読み上げた時の文字数が約390字になります。文と文の間を少し開けて分かり易く読むと全部で60秒くらいになります。漢字で2文字でも発音すると4字になる時は4字と考えましょう。ですので、漢字を使って書くと400字弱になります。

 

短い文の中に、論文と同じように起承転結があるイメージです。どんな質問も、面接は自分自身をアピールする場にすぎませんので、自分が努力してきたこと、伝えたいことをなるべく多く入れるようにしましょう。

 

上の例文では、まず①テーマについて述べ、②③に当たるその理由と実体験から得たものについて話しています。テーマについての答えはもちろんのこと、実体験からどのようなことを学んだかという話は相手に説得力を持たせます。

 

最後は④これまでの経験が職場でどう活かされるか、ということを意識した文で締めくくりましょう。エントリーシートと内容が重複しても何の問題もありませんし、エントリーシートとかけ離れるのではなく、一貫性を持たせましょう。

 

面接対策③

あらゆる質問の答えをまず書き出し、適切な字数に収められたら、次は読む練習をしましょう。ストップウォッチで測り、先ほどの400文字がちょうど1分くらいになるスピードで読む練習をしましょう。思ったよりもゆっくり読まなければいけません。

 

初めは原稿を見ながら、概要を覚えたら原稿を見ずに読む練習をしましょう。当日はもちろん何も見ることはできません。自分が伝えたいポイントさえ押さえていれば、語尾や表現は書いた通りでなくて全く問題ありません。自然な言葉で読む練習をしましょう。

 

また、人前で読むのと一人で読んでいるのは全く違いますので、周りに教採を目指している人がいれば、お互いに試験官役をし、聞いてもらいましょう。家族に聞いてもらうのも効果的です。声の大きさ、表情、内容についてアドバイスしてもらいましょう。

 

まず自分でできることを始める

以上、自分自身でできる面接対策です。少しでも参考になればと思います。具体的な内容の添削とアドバイス、面接練習の申し込みは以下より。右下のお問い合わせフォームからも受け付けています。エントリーシートの添削も毎年させてもらっています。

 

また、専門教科の対策については、過去問と教育委員会の出している資料を見て対策を立てましょう。教科や都道府県によって内容はバラバラですので、志望する分野ごとに調べてくださいね。今年も皆さんの教採合格に向けてお手伝いします!

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